430年以上続く、勝浦朝市の脈脈と受け継がれた物語を、歴史ある写真とともにご紹介します。形を変えながらもヒトとヒトとの繋がりを大切にしながら、今日も朝市は元気に開いています。
朝市が始まったのは、天正19年(1591年)です。卯の年に開かれたといわれ、当時の勝浦城主であった植村土佐守泰忠(うえむらとさのかみやすただ)が漁業と農業の奨励とともに、勝浦根古屋(町の中心となるところ)でのみ農水産物の交換の場として開設したものと伝えられています。当時は、365日、いかなる天候でも朝市が開かれ、10日を区切りとして上本町、仲本町、下本町と場所を移動して開かれ、出店のために背負い籠、手車、大八車、馬車や牛車を使い、多くの品物を運んでいたようです。時代とともに勝浦はにわかに発展しはじめ、その様子は「勝浦三町江戸勝り」(三町とは、現在の上本町、仲本町、下本町)といわれたと言います。
昭和30年代中頃からの自動車交通の増加に伴い、開催場所を仲本町通りだけとした時期もありましたが、昭和62年11月から1日~15日までを「下本町通り」、16日~月末までを「仲本町通り」と分けて開催することになりました。市内商店街の休日に合わせて、毎週水曜日と元旦を休みとして現在に至り、今でも週末になると45店ほどの店が立ち並んでいます。
現在では、若手の出店者が中心となり、フリーペーパー「あさナム。」の発刊や、平日限定ワークショップの実施など、今までの朝市にはなかったことにチャレンジしています。これからも目が離せない、現在進行形の勝浦朝市をお楽しみに。
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